人工巣ツバメ: 産卵開始・鏡との遭遇

●2012.06.21 (飛来 82 日目, 産卵 52 日目, 抱卵 48 日目, 孵化 32 日目, 巣立ち 13 日目, 産卵 2 日目)

夜、巣を覗いたら卵が 3 個ありました。19 日が産卵開始だったんですね。

本当は、「つばめの駅プロジェクト」の温度計測をまねて、車載用の室内室外温度計を設置する計画でした。しかし、卵があったので諦めました。来年試そうと思います。

もう一つの計画は、鏡を設置することです。前回巣立ちに於ける失敗原因の一つは、巣の裏側にカメラの死角があったことです。そこでカメラから見て巣の反対側の壁に、落ちても安全な樹脂ミラーを貼り付けました。鏡面が少し歪んでしまったので、裏打ちを付けるか、あるいはアクリルミラーの方が良かったかも。

●2012.06.22 (飛来 83 日目, 産卵 53 日目, 抱卵 49 日目, 孵化 33 日目, 巣立ち 14 日目, 産卵 3 日目)

朝確認したら、ツバ子が巣にこもって、ツバオが付き添っていました。
ツバ子が出てった後、ツバオが巣に入って鏡をじーーーーっと見ていました。
ウチの奥さんは
「ツバオがナル男に……」
などとひどいことを言ってました。

動画をチェックすると、実は鏡に慣れるまでいろいろあったことがわかりました。

05:08:09 ツバ子が止まり木に止まりました。巣に行こうと飛び立つ姿勢を取るのですが、ためらいがあって飛び立ちません。まるで巣立ち際の雛のようです。

05:09:18 巣に入りましたが、篭ることはせずにすぐ出てしまいます。

05:11:50 ツバ子が止まり木に止まっているところに、ツバオ来て並びます。ツバオも巣へ飛ぼうとしますが、なかなか飛びたてません。
05:13:48 遂にツバオが巣へ飛びます。体をねじって思いっきり鏡を見ています。

05:14:37 もう一度ツバオが飛び立ちます。巣の下でホバリングして「ツピー!!」と威嚇鳴きします。ツバ子も同時に飛び立ちました。外で何かあったのかもしれません。

05:25:51 ここまでずっとツバオが巣の中を覗いたり止まり木に戻ったりしていましたが、卵に異状ないことを確認したのか、今度は鏡が気になってきます。

05:26:10 ~ 05:26:56 ツバオが無言でじーーーーーっと鏡を見つめます。この過程で鏡の中のツバメは安全であることを確認できたのか、見終わると「チュイ、チュイ、チチチ」と鳴いて、それを聞いたツバ子が巣に飛び立ちます。

05:27:22 遂にツバ子が巣に篭ろうとしますが、ツバオがそれを邪魔します。

05:29:55 ようやく安心したのか、ツバ子が巣に篭ります。

図らずも、ツバメの「鏡との遭遇」の一部始終を観察することになってしまいました。
ちょっとびっくりさせてしまいました。ごめんねー。

子猫に鏡を見せると、最初びっくりして威嚇したり、鏡を叩いたり、鏡を見ながら鏡の後ろに手を伸ばしてそこにいるはずの猫を触ろうとしたりします。大きくなると全く興味を示さなくなるので、猫は「鏡とはそういうものだ」と学習するのでしょう。そこに映っているのが自分自身だとまで理解するかどうかはわかりませんが。

ツバメはどうなのかなあと、今後の行動が大変気になっているところです。

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人工巣ツバメ: 産卵開始・鏡との遭遇 への2件のコメント

  1. あきこ より:

    ifさん、こんばんは☆
    鏡をつけられたのですか!それは‥ツバメさんビックリしたでしょうね(^^;
    ツバオ君がナル男君に‥笑 ツバオ君達、最終的に鏡を理解したようですね!賢い~
    それにまずオス君が安全を確認して奥さんを呼ぶのですね!男らしい~(^0^)
    私も、保護していたツバメに鏡を見せた事がありましたが全く無反応というか
    無感動でした。鏡に驚くでも攻撃するでもなく「だから何?」という顔をしていました。
    それが育った猫の反応なのかどうかは不明ですが‥
    ちなみにご存じかもしれませんが、日本で越冬するジョウビタキは車のミラーに映った
    自分の姿を攻撃する様子が良く観察されますよ。同じ鳥でも知能は差があるのかもしれませんね?

    • if より:

      あきこさんコメントありがとうございます。
      ツバメって結構肝が据わっていると思ってましたので、意外と警戒するもんだなーと思いました。ウチのミミズク君(郵便ポスト)など完璧に無視されてますし、先日などツバメ除けのヘビのオモチャの上に巣作りしたツバメがいたくらいで。慣れるのが早いのでしょうけど、やはり最初は少なからず警戒するのですね。妙に安心納得しました。

      ツバオが安全確認してツバ子を呼んだ(ように見える)のはとても驚きました。ツバオかっこいいなあと思いました。そして、その時のツバオの鳴き方こそ、
      「もう大丈夫」
      というツバメ語なのではないかと推測しているところです。

      保護ツバメさんは鏡慣れしてたのでしょうかね?? それともただの個性なのでしょうか?? 不思議です。

      ジョウビタキの事は存じませんでした(鳥はツバメの事しか知りません)。カラスは相当賢いようなので、やはり種によって知能の差はあるのかもですね。

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