昨年記録した動画をチェックして、胸の模様から昨年のペア(一番子)がツバオとツバ子だったことを確認しました。
今年も同じペアでがんばるんだね~~~
さて
2012.04.10 朝から枯れ草や泥を運んで巣作りに励んでいます。
泥は内装の枯れ草の周囲をぐるりと埋めて人工巣に固定します。
まるでパテ埋めのよう。頭いい!!
それとなぜか巣正面の縁に盛り土します。
巣の設置位置が低かったということでしょうか??
午後には仕事を終えて、ツバ子が巣の中で座り心地を確認していました。
いよいよ産卵なのかなあ??
【今日の主題】
「初期雛に対し親ツバメが発する給餌合図鳴き声の周波数解析によるツバメの固体識別の可能性について」
孵化後まだ目の見えない雛たちは、親ツバメが給餌に来たことに気づかないことがあります。
そんな時親ツバメは
「チッ」
とか
「チュイ」
と短く鳴いて餌が来たことを合図します。
その声を聞くと雛たちは一斉に頭を上げ口を大きく広げます。
昨年 6 月 11 日(孵化 7 日目)、この日親達は何度も「チュイ」を発しました。
たまたまツバ子の尾羽にはクモの巣が付いており、
外見から容易にツバオと区別がつきます。
↓これは尾羽にクモの巣がついたツバ子が「チュイ」と鳴いた直後
そこで、この日のツバオとツバ子それぞれの「チュイ」を各 6 回分集め、
スペクトログラム(いわゆる声紋)を取ってみました。
音声はこちら
→ツバオの「チュイ」
音を聞いてわかるのは、ツバオの方が心持ち低いかな?? 程度。
下がそれぞれの音声の波形とスペクトログラム
上がツバオで、下がツバ子です。
青いグラフが音声の波形で、カラフルなのがそのスペクトログラムを表します。
横軸が時間、縦軸は周波数 (0~10kHz (下が低い音、上が高い音))、
グラフの色は音の強度(対数)で、ピンクが強く青が弱いです。
音声波形を見ても、区別は付きません。
なお、青の振れ幅(振幅)の小さいところが「チュイ」の「チュ」の部分で、
振幅の大きいところが「チュイ」の「イ」の部分になります。
スペクトログラムを見ると、どうも 6kHz より上はカットされているような印象です。
これは動画キャプチャソフトの仕様なのでしょう。
ツバオとツバ子の声紋を比較すると、
ツバ子の場合、右上に向かってカーブを描く明るい線がはっきり二本あります。
もっとも明るい線は 3kHz から始まり、「チュ」で音程を上げつつ 4kHz あたりで「イ」が始まり、
最後は 5kHz になります。
二番目の線は最初 2kHz で弱く入り、「イ」が始まるあたりから目立ってきて 4kHz で終わります。
ツバオの場合、目立つ線は同様に二本ありますが、ツバ子ほど目立ちません。
また高い音と低い音の強度が同じくらいです。
なにより決定的な違いは、
ツバオは最初から最後まで音程を上げ続けますが、ツバ子の場合、「チュ」の出だしで一度少し下がってから上昇に転ずる
という点です。
これは 6 回とも同じ特徴を示します。
ツバメの固体識別は大変難しい問題ですが、
音声解析によって区別できる可能性を示唆する結果だと思います。
今年無事に孵化・郁雛までいけたら、今年のツバオツバ子の「チュイ」も同様に解析し、
昨年のものと比較したいと思います。
なお、ソフトは自作しましたので、ご希望の方がいらっしいましたら、
無償かつ無保証で提供致します。
ifさん、こんばんは☆
ひとつ前の動画、ツバ子さんが攻撃し、ツバオ君はやられっぱなしに見えますね?
スズメの求愛で、オスがさえずり、雌がそれをつつき倒すシーンを
見かけますが、何か愛情表現なのでしょうか??不思議がいっぱいですね(^^;
目が開かないヒナに呼びかける親鳥の声、優しくて大好きです♪
耳で聞くと同じように聞こえますが、個体差があるのですね~!